洋画家 福澤 猷男洋画家・福澤猷男は、日本の伝統美と東洋の神秘の世界を、自身の感性というフィルターを通して描き続けけている。能や仏像など・伝統に培われた芸術表現の世界には、膨大な時間によって研ぎ澄まされた完成度と緊張感が漲っており、その普遍的な美によって現在まで脈々と受け継がれて来た。日本がまだ軍国主義真っ直中の戦前、男児の将来の夢は陸軍か海軍の大将という決まりきった答えを持っていた頃、福澤は既に画家になる事を夢見ていた。この世に生を受けたからには、何か歴史に名を残し、人類の文化伝承に役立ちたいと考えていたからだ。少年時代は来る日も来る日も素描に明け暮れ、複数の美術大学で10年に渡って徹底的に美術の勉強をした。その後、退職するまで美術の教育者として後進の指導に当たり、現在は生涯のテーマとした東洋の美を追究し続けている。最も酉洋的な油彩という画材を用いて、日本の精神性を現代に伝承する福澤の作品世界は、日本人が持つアイデンティティを世界に提示.しているのだ。それが彼に与えられた画家として描き続ける使命である。
洋画家 福澤 猷男

